坂本の街並み
坂本の街並み
国の重要伝統的建造物群保存地区。
小堀遠州作庭の庭園などもある超穴場です。
日吉大社、そして比叡山延暦寺の門前町として栄えた坂本。織田信長による焼き討ち以前、比叡山に3000以上の寺院があった頃は山頂への物資補給基地として賑わい、江戸時代には大津ではまかないきれない琵琶湖の荷揚港として賑わいました。
現在、この坂本の街を印象づけるのは「穴太衆積み」と呼ばれる石垣と立派な門構えの家々。これらは「里坊」と呼ばれ、比叡山で修行した高齢の僧が住んでいた家。琵琶湖を見下ろすひな壇状の土地にあり、周囲は桜並木と、比叡山の表玄関らしい街並みが広がります。
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されているほどの街並みですが、なぜか観光客が少ないのが坂本。比叡山延暦寺への坂本ケーブルとJR比叡山坂本駅、京阪坂本比叡山口駅とのメインの交通手段はバスで、参道を歩いている人はまばら。脇道に入ると人影はほとんどありません。
その理由は「今も僧が住んでいるため観光地化されていないから」なのですが、裏を返せば「観光客の少ない超穴場」。小堀遠州作庭と伝わる「滋賀院庭園」や、回遊式庭園の「旧竹林院庭園」「旧白毫院庭園」など多数の庭園もあります。さらに街並みには、延暦寺御用達で知られる「本家鶴喜そば」も。風情あふれる店内もさることながら、手打ちそばもなかなかの味わいです。
京阪坂本比叡山口駅と坂本ケーブルは歩いても約15分。バスで素通りせずにぜひ歩いてください。もちろん比叡山に行かなくても十分に街並み歩きを楽しめますよ。
京阪石山坂本線「びわ湖浜大津」から「坂本比叡山口」駅まで16分、下車後すぐ。フロント棟「近江屋」から自転車で約10キロ、約1時間